[新連載] 完全無欠の家庭向キャリブレーション

「家庭向キャリブレーション」のコーナーです。
家庭向ということを前提に、よくある商業印刷目的ではなく、
より簡単にできるようにRGBカラーのキャリブレーションを
していきたいと思います。

今回は、モニターを見ている部屋の環境光を「標準の色」に
することについて進めていきます。


その前に、色温度ってなんだ?の説明から。
 色温度っていうのは、蹄鉄を暗闇で加熱すると温度の上昇につれて、
 暗赤色から赤色、オレンジ、さらに温度の上昇につれて、
 黄色、白、青色の光を放って輝くとのこと。
 その放射する分光成分を、波長560nmでカーブをかさねると、
 低温では赤上がり、高温では青上がりのカーブとなり、
 5000ケルビンのカーブが波長軸と平行になるそうだ。
      (ここまでは、どうでもいいことだけど)
 
 そして、この5000ケルビンが太陽光の色と同じなんです。
 これが標準の「白」=「太陽光の色」=「5000K」です。
 まあ、夕方などは、もっと低くなりますが・・・
 
 人間の目は、比較することに関しては高性能なんだけど、
 うまいぐあいに”ぼんくら”にできていて、
 ホワイトバランスを無意識のうちにとってしまうので
 話がややこしくなってしまうんです。
 電球などの赤っぽい明かりの中では、その明かりの色に合わせて
 一番明るく見える部分を「白」と認識してしまうんです。
 だから標準の白、色温度を決める必要があるんです。

 以下に各種光源の目安の色温度とミレッドを示します。
 
            色温度     ミレッド
  ローソク     1930      518
  白熱電球     2700      370
  太陽光      5000      200
  ストロボ     5500      181
 
 蛍光燈に関しては、スペクトルが輝線ですので
 もっとややこしくなりますが、基本的に
 
  白色 (記号がW)は、黄赤っぽく、(色温度が低い)
  昼白色(記号がN)は、自然光=太陽光(色温度約5000K)
  昼光色(記号がD)は、青白い色(色温度が高い)

の光を出しますので、
モニターとターゲットを比較するときは、
昼白色(記号がN)の5000Kの蛍光燈をターゲット(プリントなど)
に当ててモニターも5000Kにして見比べます。

さらに、さきほど述べたように蛍光燈はスペクトルが輝線ですので、
演色性の問題がでてきます。
蛍光燈の下で撮った写真が黄緑色がかるのがこのしわざです。
蛍光燈にはこの演色性にいくつかグレードがあります。

 スタンダード      記号 なし   グレード 低
 デラックス       記号 DX
 3波長形        記号 EX
 演色AA(写真撮影用) 記号 SDL
 演色AAA(色評価用) 記号 EDL  グレード 高

と、下へいくほど正確に色を表現できるようになります。
家庭用でも最低げん3波長形、できれば色評価用(演色AAA)を
使用することを薦めます。
リビングとかにでもグレードの高い蛍光燈を使うと、
まわりの色が奇麗に見えて、料理などもおいしそうにみえます。
キャンプなど太陽光の下で食べるものがうまいのは、
このせいばかりではありませんが・・・(^_^;;


もう、調整方法の一部にはいってしまいましたが、
このように、まず、もとになる光源をととのえて、
次に、できればまわりの壁の色にも注意してください。
光源から出た光が壁の色で反射してその色を帯びてしまいます。
影響を避けるためには、光源をアームスタンドなどを使って
壁の影響から遠ざけてやります。
カラーの机など偏った色のものも目の錯覚で判断が
できにくくなるので、排除できるものはどけて下さい。
そこまでしなくてもかまわないけど・・・

もう一度、いちおしの光源を紹介します。
ちゃんとしたい方は、
 「色評価用の昼白色・演色AAA」という蛍光燈をおすすめします。
 記号は、「N−EDL」と最後に書いてあります。 
 (例・FL40S−N−EDL)40Wで900〜1400円くらいで、
 家電屋で取り寄せてくれます。ナショナルや東芝から出ています。
 写真のカラープリントは、色素の関係でほんのわずかに青く見えます。

手軽な方がいいというなら
 パルックかなんかの「3波長形昼白色」でも家庭用ではまあOKです。
 記号は、「EX−N」という記号が含まれています。
 (例・FL40SS EX−N/37)など、家電屋で特価で出てます。
 でも、ちょっと赤っぽくみえるけど。(写真とかは特に)

しつこいようだけど‘N’ですよ。
‘D’(Day)や‘W’(白色)では、ぜったいにダメです。

そしてモニターの色温度の調整できる場合は、
5000Kにセットして下さい。
かなりいいかげんなものばかりだけど、
これだけでだいぶ色温度は落とせますが、まだまだちゃんと
合わせてやらないと、出力に出したら真っ赤っかのプリントが
出来上がってきたなんてこともありますので。
次回は、モニターの白と黒を、しっかりと標準色に
合わせる方法を紹介します。

高価なグレースケールはもったいないと思う方は、
正確なグレースケールターゲットと
各種調整するためのデータをセットにしたものを作りましたので
ほしい人は、メールでお問い合わせ下さい。(^.^)
このHPの「キャリブレーションツアー」で色合わせができます。

★ カラーマネージメントの基本は、
★ 5000Kの光源をターゲット(プリントなど)に当てて、
★ モニターも5000Kにして、
★ 同じ「標準の白」を基準にして見比べます。


                
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