Nikon FE2

 1999年、馴染みの写真屋で委託品を15000円で購入した。委託したのもその写真屋の常連で、F5(?)を購入するために放出したらしい。ちょっと難あり品で、ボディーのフィルム感度ダイヤル部がへこみ、フィルム感度が400より上に回らないし、セルフレバーがバカになっていて使えない。その他はオーバーホール済みで、モルトも新品だった。写真屋の方から、「難ありだから、他の人には進められないけど、どう?」と言われ、とりあえず、AE一眼レフは持っていなかったので1台くらいあってもいいだろうと買ってしまった。実は、この写真屋はその後、廃業してしまった。デジタル化の波に飲まれたのである。官公庁、工事関係、一般企業の研究所、保険会社などにデジタルカメラが普及するにつれ、ラボ店はやっていけなくなったのである。30年以上お世話になったのに残念でしょうがない。

 実はこのカメラ、1999年のドイツ日食へ持っていったカメラである。最近よく行く別の写真屋でモータードライブMD−12の中古を19000円で買い、リモートレリーズを装着してコロナを撮影した。コロナの光が通った以上、もうこのカメラは手放せない。

 さて、ニコンFE2というカメラであるが、2が付いていることから分かるように、この前にニコンFEがあり、その改良機である。まず、このニコンFEであるが、ニコンFMのAE版(電子制御シャッター、絞り優先AE)カメラとして1978年5月に発売された。受光素子はFMのGPD(ガリウム砒素リンフォトダイオード)とは異なり、EL2と同じSPD(シリコンフォトダイオード)を採用している。外観的にはとてもオーソドックスで『シンプルニコン』と呼ばれる。しかし、外観的にはオーソドックスでも内部の電子化は進化しており、フレキシブル基板からのリード線をなくし、チップ部品を表面実装するなど、当時の最新技術が駆使されている。

 ニコンFE2は、1982年に発売された『世界初の1/4000秒シャッター搭載機』ニコンFM2で採用された新技術も取り入れ、1983年に発売された。FM2と同じくシャッタースピードは1/4000秒電子制御シャッターで、シンクロ同調スピードは1/250秒(FM2は1/200秒、1984年発売のNewFM2は1/250秒)を達成している。カメラの裏蓋を開け、シャッター幕を見ると分かるが、シャッター幕に模様があり、なんだかペラペラした感じに見える。これは、シャッター幕を極力軽くするため、表面をハニカムパターンにすることで強度を保ちながら薄くしているのである。

 ニコンFE2の発売半年後(1983年9月)には、『マルチパターン測光』のニコンFAが発売され、第1回の「カメラグランプリ」を受賞している。このニコンFAはFE、FE2の進化型であり、ニコン普及機でマニュアルフォーカスカメラの最終機と思う。(現行機種にNewFM2、FM10、FE10があるが、これらには進化がないように思うから)

  
<性能表>
名称 ニコン ニコンFE2
型式 35mm一眼レフ
絞り優先AE式カメラ
AI方式Fマウント
シャッター コパル スクエアSE 
電子式縦走りメタルフォーカルプレーンシャッター
B、M250、4〜1/4000秒、A(オート)
巻上げレバーでシャッターロック
シンクロソケット(1/250秒)
シンクロ接点付ホットシュー
セルフタイマー付
ファインダー マイクロスプリットイメージ
スクリーン交換可能
露出補正 −2〜+2(1/3段刻み)
露出計 SPD(シリコンフォトダイオード)受光素子
TTL中央部重点開放測光
絞り優先AE
マニュアル絞込み測光可
フィルム感度 ISO12〜3200
フィルム巻上げ レバー式1作動
製造番号 2154328
電池 1.55V SR44(銀電池)×2個
その他 モタードライブMD−12(No.1683428)

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