Nikomat FTn

 1987年頃、出張のついでに東京銀座日本橋のニコンハウスにて18000円で購入。この頃、スカイメモを買い、天体写真を再開したころで、スカイメモに2台載せ、標準と中望遠で同時に撮ろうと計画してのことだった。物はきれいで、それまで使用してたFT2よりも良い状態であった。

 このニコマートFTnは、ニコンFの交換レンズが使用できる普及機として人気の出たニコマートFTの改良型だ。ニコマートFTシリーズ共通の形として、レンズマウント周囲に配置されたシャッターダイヤルがある。操作性は気に入っているが、天体写真の時、シャッタースピード値が見にくいのは良くない。また、ニコマートFTで初めて採用された、巻上げレバーと露出計スイッチが連動したレバースイッチは現行のマニュアル式カメラ・NewFM2まで継承されている。その他、FTからの改良点で重要なのは、TTL測光時のレンズ開放F値設定方法である。FTではフィルム感度目盛をレンズ開放F値に合わせなくてはいけなかったのを、レンズ装着後いったんF値を絞りきり、その後、開放まで回すことで設定する方法が開発された。レンズの絞りをガチャガチャ回すことから、通称『ガチャガチャ』と呼ばれ、マウントがAi方式に変更される1977年まで採用されていた。

 他社製品との比較で、他社が横走り布幕フォーカルプレーンシャッターであったのに対し、縦走りメタルフォーカルプレーンシャッターであった。縦横の走行距離差により、ストロボの同調速度が他社は1/60秒であったのに対し、倍の1/125秒であった。また、布幕に比べメタルは穴が開きにくく光漏れしにくいと言われていた。

 ニコマートFTnはニコン(当時は日本光学)の人気機種となり8年近くも生産されていた。その間に小さな改良が施されている。
 @貼り皮のシボを変更
 A吊り金具にステンレスブッシュを追加
 Bシャッターボタンにかぶせ式レリーズネジの追加
 C巻上げレバーとセルフレバーにプラスチック指当ての追加
 私のFTnは、Cのプラスチック指当てがないタイプである。

  
<性能表>
名称 ニコン ニコマートFTn
型式 35mm一眼レフ・マニュアル式カメラ
Fマウント
シャッター コパル スクエアS
メカニカル縦走りメタルフォーカルプーンシャッター
B、1〜1/1000秒
X接点ソケット(1/125秒)、M接点ソケット
セルフタイマー付
ファインダー マイクロプリズム
ミラーアップ機構あり
露出計 CdS受光素子
TTL中央部重点開放測光
フィルム巻上げ レバー式1作動
フィルム感度 ISO12〜1600
電池 MR9 H-D(水銀電池) 1個
製造番号 4271292

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