Yashica ELECTRO35 GTN

 このカメラも親父のものであった。1985年頃、八ヶ岳へ登る時、家にカメラを忘れてきたため、諏訪市内のカメラ屋で、「とにかく一番安いカメラを」ということで3000円で手に入れたそうである。そして、珍しい水銀電池HN−4Nを使用しており、これが生産中止で入手できなくなったため私のところへ貰われてきた。

 とにかく状態はすばらしく良い。目立ったキズやへこみはない。親父の前のオーナーが大切に使っていたようだ。ファインダーが特にきれいで、透明感といい、二重像の明るさといい、くっきりシャープに見える。レンズも良好な状態を保っており、コーティングの艶も力強く感じられる。手に持つと、やや大柄のボディーサイズではあるがしっかりとホールドでき、シャッター音も美音である。

 残念なのは電池が入手不可能であること。せめてバルブはできないかと試したが、電池なしではメカニカル1/30で無常にも落ちてしまった。電池の変換アダプターが売られているので手に入れ、一度試写してみたいと思っている。

 このカメラ、発売当時の宣伝は『ローソク一本の光でも写るカメラ』というものであった。45mm、F1.7という明るく大きいレンズが付けられ、このカメラではカラーヤシノンDXの名が付けられている。当時、感度の低かったカラーフィルムでも室内撮影できるという意味だったのだろう。

 また、軍艦部左端のマークは、エレクトロマークと呼ばれたものである。絞り優先EEで、『電子頭脳内臓』という意味である。そして、露出の設定はメーターではなく2つのLEDで行なうようになっている。

 正面YASHICAマーク左の金色のマークは、ゴールドメカニカのである。スイッチ接点の信頼性を上げるため、ロジウムメッキから金メッキに変更した証しである。
  

上から見たところ

後ろから見たところ

  
<性能表>
名称 ヤシカ エレクトロ35 GTN
型式 35mm レンズシャッター式
距離計連動
絞り優先EEカメラ
レンズ カラーヤシノンDX f=40mm、F=1.7
(4群6枚) 絞りF=1.7〜16
シャッター コパルエレク電子制御レンズシャッター
B、〜1/500秒、マニュアル1/30秒
セルフタイマー付
シンクロ接点付ホットシュー
ピント合せ 二重像合致式距離計連動
ファインダー 採光式ブライトフレーム付ビューファインダー
倍率0.65倍、視野率85%
パララックス自動補正
露出計 CdS受光素子使用外光式中央重点測光
絞り優先EE自動露出
測光範囲EV1〜17(ISO100)
フィルム感度 ISO25〜1000
フィルム巻上げ レバー式1作動
製造番号 40712595
その他 電源:HN−1N水銀電池1個

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