NPOについて理解するヒント        文責:代表理事 山本拓哉

「NPO、NPO法人ってなんなの? 興味はあるけどよくわからない。 わからないから近寄りづらい。」という声を耳にします。
私しのつたないNPO法人の関わりですが、そこで感じたことをご紹介し、NPOについての理解につながれば幸いです。


(その1)NPO法人しんしろドリーム荘を設立してから、ボランティアを志向される様々な方々とお話をする機会が増えました。
 ある時、こんなことがありました。
 まちづくり塾に来られた方が「まずはその場に出席している方々を紹介して頂きたい、どんな方かわからないと話しづらいから」ということでした。
 そこで、まず私から勤め先のこと、まちづくりのきっかけなど話しました。その時に一緒にいた私どものNPO法人の事務局長が「私も山本さんがそんな仕事をしていたとは初めて聞きました。」と言われました。
 そういえば、私も長年お付き合いしているNPO法人のメンバーがどんな職業でどこに住んでいるなどは聞いたこともない、ということとなりました。
 この出来事で、NPOの仲間と地縁の仲間の違いを感じました。
 地縁の付き合いは、どこの人間か、どういう因縁があるかをまずは確認し、失礼のないよう、あとで何か言われないように手回しをしてから始まります。 それに比べ、NPOは「志」を同じにするものが集います。そこには誰の子供、どこに住んでいる、会社の役職などは関係ありません。
 NPOと地縁組織のどちらが良い悪いではなく、このような違いを知ることが互いを理解することにつながり、NPOが地域でうめく活動することにつながると思います。

(その2)○NPOと行政との協働についての検討会での出来事
 ある「河川敷の草刈」を行政が地区に補助を出し住民がお役でやる場合がある。また、行政が民間委託しやる場合がある。さらに、NPOが地球環境問題の啓発事業として行政から補助金をもらいやる場合がある。どう違うのでしょう。
 同じ草刈でも参加する人の意識はずいぶんと違いますね。
 地縁組織の奉仕活動が崩壊し、行政は民間企業に草刈を委託していた。そこになぜか安い金で喜んでやってくれるNPOという人達が出現した。行政はその扱いについて勉強中で、とまどいが多いようです。
 解決策は簡単です。答えはハードでも、ソフトでもなく、ハートの中にあります。

(その3)行政からのNPO活動への補助
 行政からNPOへの最高100万円の補助申請、という説明会に参加しました。
 ある人が本補助が定期性のあるものは対象外であることに疑問を投げかけていました。一過性のものにしか補助がないのであれば本当にまともなものに補助が出されるか疑問である、との意見はしごく常識的な意見です。
 行政としては、単年度の予算の宿命から毎年補助しますとは約束できず、おのずとNPOを育てるための一過性のものに限らざるを得ないのです。このことは行政に関わるものでは常識、良識的なことですが、「単年度しか保障しないのであれば、それでまともな公的事業ができるのか」という一般市民の感覚は重いものがあります。
 すなわち、その一般市民の意見を借りれば「単年度しか保障できない行政の公的事業には、まともなものができる保障がない」ということでしょうか。・・・そこに、行政界も関係ない、任期もない、単年度予算の宿命もないNPOが本当にまともな公益事業を担う役割があるといえるかもしれません。

(その4)○愛知県NPOプラザでの出来事
 NPOプラザで図書閲覧コーナーで調べものをしようと訪れた時、同じコーナーで大きな声で議論しているある市民活動の方と県の担当者の会話を聞きたくもなしに聞かされたことをご紹介します。
 市民活動のA氏は、お能の伝統文化を後世に伝えたいという考えのもと何十年とひとりで活動し自費で本まで出している方で、訴えは、こんなに素晴らしい活動を行っているのに行政の対応はもの足らず、その思いを訴えに来た様子。
 県の担当も熱心に聞き、「Aさん、頑張って人を集め、もっと力をつけてやってくださいよ。」と発破をかけていました。
 しかし、A氏は今までいくら訴えても人が集まらず、もう高齢だしあきらめるとの押し問答。
 話は堂々巡りで、本人も何をしたくて、県の担当も何をさせたいのか、よくわからない議論でした。ただ、大きな声で、周りの迷惑になっていたことだけは確かです。
 この様子を見て、自己実現を目指す場合、その目的がひとりでは出来ないものであるとき、それを実現するためにはNPOのマネジメントが必要とされるのだなということです。


(つづく)

ご意見をお待ちします。 info@dreamso.org
HOMEへ戻る